藤の花の咲く季節…
特に思い入れのある区間へ、午後の用事を済ませて入ってみた。
入渓点から退渓点まで行程約1.3kmの、じっくり打ってゆくと4-5時間くらいかかるロングコースである。
水温は15℃を超え、そこかしこの浅場にトロロ藻(アオミドロやカワシオグサの類)が繁茂し始めているのが見て取れることからも、この水温と水位が安定化してしばらく時間が経っていることが窺えた。
ここいらはヤマメがメインの区間で、他に鯉科の魚類が数種、ルアーに絡んできてくれる。
未だGWのプレッシャーの影響がわずかにでも残るのか、ヒットした魚の過半数は外掛かりで食いは浅めと判断できたが、やり方を間違わなければ、ルアーの種類は不問で飽きないほどに反応を得ることができた。
ただ、8-9寸以上の大型が影すら見えなかったのは意外であった。もしかするとGWに抜かれてしまったのかもしれない。そうだとしたら非常に残念なことではある。
日が暮れだし、この川の主だった種なのであろう、白っぽいクリーム色のカゲロウのスーパーハッチが始まり出したころから、魚たちの反応はスピナーへの偏重を見せ始めた。
ただし、反応の数は昼過ぎとは間違いなく多くなっていることも感じられた。所謂「時合」ということなのだろう。
結果的に、4時間ほどで6-7寸クラスのアベレージサイズとかなりの出逢いを果たすことが叶った。
キャッチ・セント・リリースも含めると相当なコンタクト数ということに…(笑)
また、ルアーに追いつき切れない当歳魚、小型の二年魚と思しき個体もかなりの数を確認できたことは、我がホームの豊かな生産力を示すこととして重畳であった。
いつも思うことなのだけれど、願わくば彼らの命が人の手によって断ち切られることなく長らえ、連綿たる輪廻転生のサイクルが綴られんことを切に願うのみである。
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